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筋肉量を維持しましょう! 筋肉と漢方

普段生活している中で、ふとした時につまづいたりよろけたりして
「あれっ?」と思うことはありませんか?
もしかすると、知らず知らずのうちに筋肉の働きが衰えているのかもしれません。

筋肉は立ったり歩いたり、姿勢を維持するという日常動作の基本となるものです。
筋肉の衰えは肥満や生活習慣病、痛み、冷えなどにも深く関わってきます
漢方を用いる上でも、筋肉の質と量は非常に重要なポイントになります。

【筋肉の組成】
タンパク質・・・80%
脂質・・・・・・15%
灰分、その他・・3.5%
糖質・・・・・・1.5%

【筋肉のつくられ方】
筋肉の細胞である筋繊維は、筋力トレーニングなどで負荷をかけると微細な損傷が起こり、
その後修復して傷つく前よりも太くなるという特徴を持っています。
修復には48時間~72時間かかると言われていて、脳の下垂体から成長ホルモンが分泌され、
タンパク質や脂質、ミネラル、ビタミンなど様々な栄養素が関わって筋繊維が作られます。

【筋肉が減る原因】
筋肉を使わないでいると、筋繊維が細くなって筋肉が痩せ、1日に3~5%ずつ筋力が低下すると言われています。
これを筋委縮といい、運動不足のほかにも栄養状態の悪化や神経のマヒ、関節の拘縮などによっても引き起こされます。
また、運動のエネルギー源である炭水化物(糖質)を摂らずにトレーニングをすると、
筋肉のなかにあるタンパク質をエネルギーとして消費してしまうため、
筋肉の分解が進み筋肉量の低下の原因になることがあります。

【筋肉の役割】
・関節を動かす、固定する
筋肉が伸びたり縮んだりすることで、関節の曲げ伸ばしや固定が可能になり、
身体を動かしたり姿勢を保ったりできるようになります。
・呼吸
肺には筋肉がなく、自分で動くことはできません。
呼吸をするときは、横隔膜や肋骨筋といった肺を取り囲む筋肉が収縮・弛緩することで、
肺を膨らませたりしぼませたりしています。
・排尿、排便
口から入った飲食物は、消化器官を構成している平滑筋の動きによって運ばれ、
最終的に肛門や尿道を通って排泄されます。
・熱産生、体温調節
全身の筋肉が動くことで、エネルギーを使って熱を生み出しています。
・血液やリンパ液の循環を助ける
筋肉が収縮すると筋内部の圧力が高まって血液やリンパ液が絞り出され、
弛緩すると筋肉の中に流れ込むという仕組みになっています。
・糖質の貯蔵
食事から摂った糖質の一部はグリコーゲンという形で肝臓と筋肉に貯蔵されます。
肝臓で500kcal、筋肉には1500kcal程度蓄えられています。
・身体の保護
筋肉は外からの衝撃を吸収し、骨や内臓を守るクッションのような役割も担っています。

筋肉は発熱器官であると同時に、身体の中で最大の保水器官でもあります。
漢方では陰陽という考えがあります。
陰=水、陽=火(熱)であることから、
陰陽の量と筋肉量は深く関わってきます
漢方を選薬する際にも、筋肉量は重要な判断要素になります。
また、漢方を用いるだけでなく、筋肉量を増やすことで症状が改善することは多くあります。
筋肉量をしっかりと保てば、不調の予防にもつながります。
日ごろからの食事や運動で筋肉量を落とさないようにしましょう(^^)

前橋の漢方 小谷薬局

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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