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漢方を効かせる飲み方

漢方薬と言えば、食前又は食間の服用。
なぜ食前や食感といった空腹時に飲むのか。。。
ハッキリとした理由は分かっていなかったのですが、
最近の研究では漢方薬の薬効には腸内細菌の働きが関与していることが判明しました。
空腹時に服用した方がダイレクトに腸に届きやすい。
食前や食間といった空腹時の服用になっている理由の一つです。
ちなみに食前は食事の30分前を指し、食間は食後2時間経った時を指します。
食前は食事の直前ではないし、食間は食事中ではないのでご注意を。
ただ、空腹時の服用以外にも漢方薬によっては効かせる飲み方があります。

①食後に服用する
先ほどの空腹時の服用とは真逆の飲み方ですが、これは胃に負担がかかるタイプの漢方薬を服用する際にはお試し下さい。
具体的には当帰、芍薬、地黄、阿膠、蒼朮といった生薬が含まれる漢方薬は、服用後に胃が重く感じたり胃にもたれるように感じることがあります。
例えば当帰芍薬散、四物湯、温経湯、猪苓湯など
そのように感じた時は食後に服用して見てください。
胃に食物がある時に服用することで、重さやもたれを感じにくくなります。
無理に食前に服用して胃を荒らしてしまっては逆効果になることも。
食前の服用が合わない時には食後の服用を試してみて下さい。

②熱いお湯で服用する。
漢方薬はエキス顆粒が主流です。要は粉薬、顆粒や粉末になっている漢方です。
粉薬を服用するときはぬるま湯で服用する。
ただ、漢方によっては熱いお湯で飲むことで劇的に効果が高まるものもあります。
それは身体を温める目的の漢方薬。
例えば葛根湯、麻黄湯、桂枝湯、小青龍湯などの寒気を伴う風邪に使う漢方。
また、人参湯、呉茱萸湯、大建中湯、当帰四逆湯など身体の内部を温める漢方。
こういった漢方は熱いお湯で服用することで、その温度により薬効を助けてくれます。
逆に冷たい水で服用すると効きにくくなりますのでご注意を。

③冷たい水で服用する
これは先ほどとは逆で、身体を冷ましたり熱を取ることが目的の漢方を服用する際は水での服用がおススメです。
銀翹散、白虎湯、黄連解毒湯、三黄瀉心湯などは熱を冷ます漢方。
熱感が強い時は水で服用した方が早く効きます。
また、悪阻に使われることが多い小半夏加茯苓湯。
悪阻で辛い時に服用するので、ぬるま湯だと飲みにくい場合があります。
そんな時は冷たい水で飲んだ方が飲みやすくなります。

上記に当てはまらない漢方の服用タイミングは基本的に「空腹時にぬるま湯で服用」です。
漢方は飲み方一つでも効くようにも効かないようにもなります。
飲み方にも気を配ってみてくださいね。

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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