ブログ インフルエンザ過去最多を更新 麻黄湯のチカラ 投稿日: 2018年2月10日2018年2月10日 石井正久/マサ インフルエンザの患者数が過去最多を更新しました。今シーズンの累計の推計受診患者数は約1111万人にのぼるそうです。一度インフルエンザに罹っても、型の違うインフルエンザにもう一度罹ってしまう人もいます。ちょっとでも体調に異変を感じたら早めの対処が必要です。 インフルエンザの治療というと抗ウイルス薬が一般的です。内服薬のタミフルや吸入薬のイナビルなどがあります。これだけでなく、漢方薬が処方されることもあります。有名なのが「麻黄湯(まおうとう)」何だか強そうな名前ですね。 【麻黄湯】中国医学古典「傷寒論」出典の処方です。麻黄、杏仁、桂枝、甘草の4味で構成されています。その条文は、「太陽病、頭痛発熱、身疼、腰痛、骨節疼痛、悪風、無汗而喘者、麻黄湯主之」風邪のひき始めで、頭痛発熱し、身体が疼いて、節々が痛くなって、寒気がして、汗は出ていなくて息苦しい者には、麻黄湯が良いと書いてあります。 インフルエンザの初期症状によく似ていますね。なので、インフルエンザに麻黄湯が良く使われるのだと思います。実際にこの条文にピッタリ当てはまる時に、煎じ漢方で作った麻黄湯を服用したり、エキス剤の麻黄湯を熱々のお湯に溶かして服用すると非常に楽になるのが早いです。インフルエンザだけでなく、普通の風邪を引いた時にも使えます。 服用のポイントは①タイミング ②温度 麻黄湯はタイミングを逃すとその効果が出にくくなります。発症から数日たってしまい、寒気がなくなっていたり、首すぎや脇に汗をかいていたりすると、いまいち効果が実感できないかもしれません。発症初期のタイミングで服用することが大切です。服用するのは長くても2.3日くらいで十分だと思います。 麻黄湯は汗と共に病邪を外に出す漢方です。汗を出しやすくするために温かい状態で服用することが必要です。煎じ漢方が一番よく効きますが、エキス剤の場合は熱湯に溶かして服用する方が効果的です。冷たい水で流し込んでも麻黄湯本来のチカラが発揮できません。 風邪には葛根湯が有名ですが、麻黄湯も非常に良く効く漢方です。インフルエンザシーズンだけでなく、常備薬としても非常に役立ちますよ(^O^)/ 前橋の漢方 小谷薬局 The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 石井正久/マサ 上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。 最新記事 by 石井正久/マサ (全て見る) お知らせ - 2024年4月6日 花粉症で使う漢方「小青龍湯」の注意点 - 2024年3月19日 漢方でダイエット - 2023年8月17日 共有:TwitterFacebook