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血の不足は寝ないと治らない

睡眠は大切です。
特にお月様が出ている時間にしっかり寝ることが大切。
理由は色々あるけれど、
その一つが寝ないと血が作られないから。
そして夜中に起きてるだけで血を消耗していくから。
血の不足がある方は夜にしっかり寝ないと治らないんです。

こんにちは。石井です。

漢方の生理観での血。
『けつ』と読みます。
脈管中に流れる赤い液体
血は全身を循環して、
内は五臓六腑から、外は皮肉筋骨に至るまで
全身の組織・器官に栄養分を供給、滋潤しています。
まぁ簡単にいうと、血液と同じようなものです。
ただ、血は精神意識活動の基礎物質という側面もあるので、
睡眠とか精神状態にも関わるとも考えます。
この辺が血液とはちょっと違うところですね。

漢方ではこの血が足りない状態を血虚(けっきょ)と言いますが、
貧血=血虚という訳でもないです。
貧血の定義は、貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が減少している状態。
血虚とは、血が自分が必要としている量より不足している状態。
貧血と診断されても、漢方的に見たら血虚ではないということもあるし、
貧血ではないけれど、血虚の所見がいくつも見られれば血は不足していると考えます。

血が不足するとどうなるのか

・顔色が青白くなる、もしくはくすんだ黄色っぽくなる
・眩暈、ふらつき
・目がかすむ
・唇の色が白っぽくなる
・動悸がする
・不眠、寝付けない、眠れない
・手足がしびれる
・舌の色が薄いピンク色に
・髪がパサつく、抜けやすくなる
・爪が割れやすくなる
・経血量が少なくなる
・生理が遅れる、もしくは生理が止まってしまう
・不安感に駆られる
これらは血が身体の各所を滋養できないために起こりうる症状です。
いくつも当てはまる方は血虚の可能性ありますよ。

なんで寝ないとダメなのか

血の材料は何といっても食べ物です。
これがきちんと消化・吸収・運化されることで血が作られます。
だから食べなきゃ血は作られません。
これと同じくらい大切なのが『寝ること』
材料を血に作り替える時間が夜の睡眠時間なんです。
血などの身体の構成物質を漢方では「陰」といいます。
陰はお月様が出ている時間(陰の時間)にしっかりと寝ることで作られます。
だから夜にちゃんと寝る必要がある訳です。
夜中までずっと起きていると、血が作られないだけじゃなくて、
血がどんどん消耗されていくんです。
生成が少ない上に、消耗が激しい。
まさにダブルパンチです。

また、漢方の補血剤
その名の通り血を補う漢方方剤です。
血の材料(食べ物)を血に転換するチカラを助けるのが補血剤の役割
でもこの漢方を飲んだからって血がグングン増える訳ではありません
だから、血が不足気味だけど、補血剤飲んでるから大丈夫って訳じゃないですよ。

貧血と診断された方、血虚の症状がいくつか当てはまる方。
鉄剤の服用も大切です。
血の材料となるタンパク質を摂ることも大切。
補血剤も大切。
でもまず気にしていただきたいのが『寝ること』
食べ物や薬を飲んだとしても、
寝なきゃ血か作られませんよ
血を増やしたいのなら、
血の消耗を減らしたいのなら、
少なくとも24時までには寝ましょうね。

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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