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麻黄湯を飲んでもインフルエンザの予防にはなりません

麻黄湯を飲んでもインフルエンザの予防にはなりません。
葛根湯を飲んでもインフルエンザの予防にはなりません。
声を大にしてお伝えしたいです。
下手すると麻黄湯飲んで免疫力が低下する場合もあります。
そうなるとインフルエンザに罹りやすくなってしまいます。
これって本末転倒ですよね。

こんにちは。石井です。
インフルエンザ流行っていますね。
子どもの学校でもインフルエンザで休んでいる子が多くなってきているようです。
市内の学校では学級閉鎖になるクラスもあるとか。
その為なのか、最近こういった声を聞くことがホントに多くなってきました。
「近くにいる人がインフルエンザに罹ったので、麻黄湯飲んでおきました」
「子どもがインフルエンザ陽性だったのですが、家族も麻黄湯飲んでおいた方がいいですか?」

麻黄湯がインフルエンザ予防にならない。
これを漢方薬局 彩生堂さんが分かりやすく例えてくれていました。

あくまで家の中に不審者が入ってきたらそれを追い出すだけ。
そして、玄関とか窓とか侵入してすぐの場所から追い出します。
家の奥深くまで入ってきちゃったら麻黄湯は活躍できません。
要は病状が進んできたらもう麻黄湯を飲む時期じゃないってことです。
麻黄湯の効果的な飲み方については、
こちらのブログ【麻黄湯の効果的な飲み方と飲むタイミング】をどうぞ。

インフルエンザは体内で勃発する戦争

インフルエンザウイルスは体内に侵入してくると身体の免疫細胞との戦いになります。
漢方的には、ウイルスなど邪(じゃ)と体力や免疫力など正気(せいき)との戦い。
この戦いを邪正相争(じゃせいそうそう)と言います。
インフルエンザの邪は強力な邪、
それを受ける人も元気で正気が充実していたら、
強いモノと強いモノの戦いなので、激しい戦いになります。
もう体内で起こる戦争です。
戦争なので戦火も激しくなります
だから、激しい悪寒、激しい発熱、激しい関節痛、激しい倦怠感など
症状も激しくなるんです。
こんな時に使うのが麻黄湯。
体内の戦争中に使う漢方を、
体内の治安がいい時に飲んだら逆に身体のバランス崩したり、
負担になったりします。
だから麻黄湯はインフルエンザ予防にはなりません。

あと、インフルエンザのウイルスが侵入しても戦争が起こらない人もいます。
それは正気が弱っている人。
強力な敵が攻めてきても、対抗する兵隊の方が弱かったら
一方的な戦いになります。
戦争にならないんです。
当然、戦火も激しくないから、激しい症状も出ない。
高齢者の方などでほとんど発熱しない場合があるのはこのためです。
戦うチカラが弱いということ。
逆に言えば、熱が出るということは、戦うチカラがあるってことです
体内で戦争が起こらない方にも麻黄湯は使いません。
まして予防で飲むなんてもってのほかです。
身体の負担が多くなって、正気が弱くなります。
免疫力が落ちちゃいます。

身近にインフルエンザの予防で麻黄湯飲もうとしている方がいたら
「予防にはならないらしいよ」と教えてあげてくださいませ。

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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