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葛根湯を『よく効く葛根湯』にする飲み方

こんにちは。石井です。
立冬も近づいてきて、冷え込みが強くなってきましたね。
風邪のひき始めによく使われる葛根湯。
一度くらいは飲んだことがある方も多いのではないでしょうか?
よく効いたという方もいれば、
全然効かなかったという方もいるでしょう。
中には副作用が出たという方もいるかもしれません。
それでも葛根湯に罪はありません。
効かなかったという方は、
もしかしたら、
葛根湯が効くタイプの風邪じゃなかった、
服用するタイミングがあっていなかった、
効果の出やすい飲み方をしていなかった。
こんな可能性もあるかもしれませんよ。

そもそも葛根湯ってどんな漢方?

葛根湯は、中国の医学古典「傷寒論」に出てくる処方です。

傷寒論31条
太陽病、項背強几几、無汗、悪風、葛根湯主之。
(太陽の病、項背強ばること几几、汗無く、悪風するは、葛根湯之を主る)

太陽病とは病邪の侵入がまだ身体の浅いところにいる病のこと。
背筋がゾクゾクと強ばり、汗はかいていなくて、寒気がする時には
葛根湯が良い、という意味です。
すごく平たく言えば、
寒さ(漢方的には風寒邪と言います)が身体に侵入してきたから、
寒気がして、背筋と肩や首がゾクゾクして凝って、(頭痛がすることも)、
汗が出ていない時に使うと葛根湯は効くよってことです。

風邪のタイプが合わないと効きにくい

・風邪のひき始めから寒気はなくて熱感が強い
・そもそも寒気なんてない
・背筋の強張りよりも鼻水やくしゃみが出でしょうがない
・額や脇の下にしっとり汗をかいている
これ葛根湯を使うタイプの風邪じゃないですよ。
風邪のひき始めは何でもかんでも葛根湯が効くわけじゃないので、
風邪のタイプが違えば効きにくいです。

タイミングが合わなくても効きにくい

・寒気を越して発熱が続いてしまった
・風邪を引いてから数日間経った
時間が経ってしまうと身体の表面にあった邪が
身体の深くまで侵入してしまいます。
こうなると汗を出しても追い出せないので、
服用しても効果はあまり期待できません。

よく効く葛根湯にするために

葛根湯は寒さが侵入してきた風邪に使います。
寒さに対抗するには「熱」
悪寒がするときに発熱するのはこのためでもあります。
葛根湯は身体を温めて、熱を加えることで、
汗を出して、それと共に邪を外に出す処方です。
だからエキス顆粒でもドリンクタイプでも
お湯に溶かしてアツアツの状態で飲むとよく効きます。
お湯の熱が温める力をさらに補ってくれるから。

エキス顆粒の葛根湯を冷たい水で飲む、
ドリンクストッカーで冷やされたドリンクタイプの葛根湯をそのまま飲む。
この飲み方は、温めようとするところに冷えが入ってくるので逆効果。
だったら飲まない方がマシです。

あと僕的にオススメなのが、
お湯に溶かした葛根湯にすり下ろした生姜を少し入れること。
生姜チューブでも可です。
ナマの生姜には発表作用(汗と共に発散させる)があります。
製品化されている葛根湯はこの生姜の作用が弱いように感じるので、
ちょっと加えるとより汗を出す力が高まります。
でも多く入れればいいというものでもないので、
500円大の生姜の量で2〜3切れが目安ですよ。

まとめ

・寒気の風邪であること
・ゾクゾクし始めたタイミングで飲む
・汗をかいていないことを確認
・お湯に溶かすなど温かい状態で飲む
・すり下ろした生姜をちょっと加える
これでいつもの葛根湯が『よく効く葛根湯』になりますよ☺︎

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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