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目を使いすぎると血を消耗する

「出産直後は読書をしてはいけない」
産後の養生としてこう言われることがあります。
親や知り合いから言われた経験がある方もいらっしゃると思います。
なぜ読書がいけないのか。
理由はいくつかあるかもしれませんが、
その一つとして「血の消耗を避けるため」があると思います。

「肝は目に開竅(かいきょう)する」
「目は肝の竅(あな)」
漢方ではこのような表現で肝と目の関係を表します。
肝は血を蓄える臓。
そして目は肝に蓄えられた肝血で滋養されることで、
ハッキリと見ることができている。
このような関係を表しています。
目は常に肝血で養われています。
読書のように集中して何かを見る行為は
いつも以上に目に負担がかかります。
いつも以上に肝血を送って滋養しないとハッキリと見ることができなくなります。
つまり読書などで目を使うことは、肝血をいつも以上に消耗する行為とも言えます。
出産は多くの血を消耗します。
産後の肥立ちという言葉があるように、
産後の女性はゆっくり体を休めて、
消耗した気血を補う必要があります。
今はこれ以上血を消耗することをしてはいけないよ
「出産直後は読書をしてはいけない」
この言葉には産後の女性を思う気持ちが込められています。

そして、これは産後限った話ではありません。
出産までの血の消耗はなくとも、血を消耗する期間が生理です。

・冷えを感じる
・疲れやすくなる
・めまい・ふらつきが出る
・頭痛が起こりやすい
・不安になりやすい
・寝つきが悪くなる、眠りが浅くなる
・目が霞む

生理を迎えるとこのような症状が出やすい方は
血の消耗に体がついていけていない可能性があります。
生理中は長時間のスマホやパソコン、読書は控える。
目を休めることは、血の消耗を減らすことになります。
大切な養生法の一つですよ。

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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