今週6月4日~6月10日は「歯と口の健康週間」です。
この機会に是非、口腔内の健康についてもう一度考えてみましょう。
毎日の口腔内ケアは非常に大切です。
ケアをしていても虫歯や歯肉炎・歯槽膿漏など歯周病などに悩まされることもあります。
そんな時は歯医者さんに診てもらい、きちんと治療することが必要です。
歯は一生ものです。
また、口腔内の健康は身体全体の健康に関わります。
漢方で虫歯や歯周病を完治させることはできませんが、
口腔内のトラブルの中には漢方で対応できるものもあります。
【歯の痛み】
歯の痛みは、歯それ自体の痛みの他に、隣接する部位からの神経刺激による痛み、
三叉神経痛などがあります。
歯それ自体の異常による痛みに対しては、歯医者さんでの治療が必要です。
ただ、場合によっては歯医者さんの治療と一緒に漢方を使用することで、
痛みが軽減しやすくなることもあります。
全身の状態を考慮した上で、
葛根湯加石膏、立効散、三黄瀉心湯、小建中湯・・・などを用いる場合があります。
【口内炎・舌炎など歯以外での口の中の痛み】
歯の痛み以外でも、
・口内炎がなかなか治らない
・口内炎がよくできる
・口の中が荒れる
・舌に潰瘍ができる
といった、口の中の痛みがあります。
稀に発生するくらいでしたら、口腔内軟膏やビタミン剤などでも比較的早く良くなりますが、
発生頻度が多かったり、治りにくい場合には漢方がよく効く場合があります。
涼膈散、黄連解毒湯、甘草瀉心湯、理中湯、甘露飲、逍遥散・・・などを用いる場合があります。
【口渇と口乾(唾液不足)】
口渇はのどが渇いて水を飲みたがることです。
口乾は唾液が不足して、口の中が乾燥している状態です。
口乾の場合は水を飲みたいというよりは、水で口をすすぎたいという訴えが多いです。
口渇は体力がある方、ない方どちらにも見られますが、
口乾は体力がない方に比較的多く見られます。
どちらも身体の状態を考慮して、原因を探った上で
八味丸・五苓散・白虎加人参湯、竹葉石膏湯・・・などを用いる場合があります。
【唾液が口にたまる】
先ほどとは逆に、口の中に唾液がたくさん溜まって煩わしいという場合があります。
症状が出る時間帯やその頻度、身体の状態により用いる漢方は変わりますが、
人参湯、甘草乾姜湯、八味丸、黄連解毒湯、大柴胡湯・・・などを用いる場合があります。
歯それ自体の異常は歯医者さんの治療が必要です。
それ以外の上記のような症状には、漢方でお手伝いできます。
「歯と口の健康週間」に口腔内の健康を見直してみましょう(^O^)/
前橋の漢方専科 小谷薬局
石井正久/マサ
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