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漢方を何種類も服用している

【漢方を何種類も服用している】

こんにちは。石井です。

悩んでいる症状がいくつもある。
その症状ごとに漢方薬を処方してもらって何種類も服用している
だけど、どの症状もあまり効果を感じない。
なんてことありませんか?

実は、漢方薬って飲む種類が増えれば増えるほど
効きが悪くなるんです。

漢方薬の処方(葛根湯とか、小青龍湯とか)
にはそれぞれ身体のバランスを整える方向性があります。
簡単に言うと、身体を温める漢方とか、逆に熱を取る漢方とか
水のバランスを取る漢方とか、気の流れを良くする漢方とか。
それぞれの処方にきちんと目的があります。

これが種類が増えることで、
身体のバランスをどうしたいのか分からなくなります。
漢方薬同士のベクトルが同じ方向を向いていないと
効果が出にくくなります。
仮に飲んでいる漢方処方のベクトルが同じだったとしたら、
それはそれで何種類も飲む必要がない。
本当に必要な1種類でいいですよね。

大切なのが、症状の『原因のとらえ方』です。
症状1つ1つを追ってしまうと、その症状に対して1つの漢方・・・
となれば必然と飲む種類が増えてしまいます。
低気圧の頭痛→処方A
冷え性→処方B
生理痛→処方C
浮腫み→処方D
こんな感じに。

でも症状の原因をきちんととらえられれば、
低気圧の頭痛と浮腫みは「水」が原因とか、
冷え性と生理痛は「冷え」が原因とか共通点が見つかります。
そうすれば水のバランスを整える処方や
冷えに対する処方だけ済みますよね。

また、いくつも悩んでいる症状を同時に改善できない場合もあります。
症状の原因を考えて、その原因が同一方向なら、1つの処方で改善できますが、
全然別の方向に原因がある場合は、
最も悩んでいる症状を改善してから、
他に悩んでいる症状を改善していくことが必要です。
つまり、治療の順番を決めるということ。

漢方薬を何種類も飲まれている方は、
・どういった症状のために飲んでいる漢方かを確認する。
・どの症状から改善したいのか優先順位を決める。
これが大切です。

その上で、症状の原因をきちんと捉えるために、
漢方の専門家に相談してください。
そうすれば、一度に何種類も漢方を飲まなくて済みますし、
一つずつきちんと症状を改善できます。
そして漢方の効きも良くなりますよ(^^)

お読みいただきありがとうございます。

小谷薬局 石井正久

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石井正久/マサ

上毛電鉄「中央前橋駅」から徒歩1分にある小谷薬局の4代目です。 「漢方で改善できる症状を確実に良くしていく」をモットーに子宝・婦人病・気象病を中心に漢方カウンセリングをしています。オーダーメイドの煎じ漢方もやっています。薬剤師。ラグビー・筋トレ・甘いもの好き。
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