まだまだ朝晩は冷え込み、風邪も冷たさを運んできますが、
日差しなど少しずつ春の気配が感じられるようになってきました。
立春も過ぎましたので暦の上では春です。
漢方では春は木・風・青・酸味などが関係が深く、
身体では、肝・胆・眼・爪
感情では怒り・涙などが関わってきます。
春は身体の中でも上記のエネルギーが盛んになる時期です。
しかし、盛んになったがために不安定になる時期でもあります。
肝・胆・眼・爪などに不調が出ていないか、注意が必要です。
題名にもあるように、春はめまいを訴える人が増えてきます。
めまいにも大きく2種類あり、
①雲の上を歩いているようなフワフワするめまい
②目の前がグルグルと回転するめまい
春に起こりやすいのは①のめまいです。
春は風や嵐が吹き荒れるように、身体の内側でも風が起こりやすくなります。
これを「内風(ないふう)」と言います。
この風が起こる原因としては、
・自律神経の乱れ
・身体の内側にこもった熱
・潤う不足から起こる熱
などが挙げられます。
めまいもひどくなるとその症状がストレスとなり、
まためまいが起こりやすくなってしまうといった悪循環にもつながりかねません。
簡単な対処法としては「深呼吸」
高ぶった神経を沈めてくれる効果があります。
これでめまいが治まればいいですが、
なかなかよくならない場合には漢方が役に立ちます。
身体の内側に起こった内風を抑えてくれる
「平肝熄風薬(へいかんそくふうやく)」
身体にこもった熱を発散してくれる
「開竅薬(かいきょうやく)」
などを用います。
代表的な処方だと「釣藤散」や
動物生薬だと「羚羊角」、「牛黄」
などが用いられます。
一言にめまいといっても、その原因は千差万別なので、
めまいにはコレ!と言った漢方はありません。
でもしっかりと自分に合った漢方を選択すると
症状を改善するだけでなく身体のバランスを整えることにもつながります。
興味のある方・なかなか良くならない方などは
一度原因だけでも探ってみてはいかがでしょうか?
石井正久/マサ
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